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第６６話 新しく
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2025-11-21 06:00:00そして、
その後、また新しくパートさんが入って来られた。 今度は、32歳の女性。 結婚されて、前職を退職されたようなので、私と同じく家庭との両立を図る為、時間短縮のパート事務を希望。 近い将来お子さんも望まれているようなので、もし妊娠されたら又辞められるかもしれない。 それでも大丈夫なように、パートさんには誰でも出来る仕事を回していただいている。 社員さんが多忙な時に負担を減らす為、手が回らないような簡単な作業をお願いするので、お互いの気持ちに余裕が出来る。 それが狙いなのだ。女性が働きやすい職場。 まさにSDGsの一環だ。 派遣社員だと派遣会社に派遣料が発生してしまうし、それなりのキャリアなので、時給が高騰してしまう。 なので、安価で時間短縮、簡単作業は割と年齢が上がっても熟せるのが人気だ。 ただし、5年を過ぎると正社員になるか、退職かの選択も出て来る。 今のところ、パートさんたちの希望としては、 60歳から65歳を目処に辞められる方が多いようだ。その歳からの正社員雇用だと、又カラダがキツイのが実情のようだ。 現場に来て初めて目で見て理解できることもある。 「今日からパートで入られます、岡崎さんです。よろしくお願いします」 「岡崎です。どうぞよろしくお願いします」とご挨拶された。 橘さんの代わりなので、私の隣の席だ。 「よろしくお願いします」と、ご挨拶してくださる。 「こちらこそ、よろしくお願いします」 ふんわりした雰囲気の方で良かった。 早速仕事をしていただくと、覚えも早く、とてもスムーズにされる。 ──良かった きっちりされているので、パソコン入力も速くて、 正確だ
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いつもあなたのそばにいたい 第６８話 2度目の披露宴
4ヶ月後…… ────2024年10月5日土曜日、大安吉日 ついに、この日がやって来た。 私たちにとっては、2度目の結婚披露宴。 でも、東京では初めてなので新鮮だ。 6月から又、東京勤務になって、まだ4ヶ月。 なのに、なのに…… 私のお腹は、妊娠5ヶ月！ 「ひまり大丈夫？」と心配するヒロさん。 「うん、安定期だから大丈夫よ」 「良かった」とニコニコしている。 きっと、あの時の子だと思っている。油断した。 でも、そろそろ子どもが欲しかったので、嬉しいことだ。 「ドレス大丈夫かなあ？」 「『お腹周りは、ゆったりしてるから、大丈夫ですよ』って衣装担当の方が言ってたじゃん」 「そうだけど……この日の為に、我慢してたのに……」 「ひまり、ごめんね〜」と謝るので、 「謝らなくて良いよ、嬉しいことなんだし」 「うん。にしても、この爆乳凄いね」 とニヤニヤしながら、中村さんが運転する車の後部座席で見つめ合う。 「ふふ、目がいやらしい〜」すると、胸に触るので、 「ダメよ！」 「う〜ん、ちょっとだけ」 「変態」 そして、またチュッとする。 しばらく、悪阻でキスも出来なかったから、ようやく、治まったばかりなのだ。 「良かった！ もう一生キスさせてもらえないのかと思ってた」と言うヒロさん。 「ふふ、そんなことはないけど、どうも匂いに敏感になってたから、ニンニクとかダメだったのよ」 「そっか、治まって良かった」チュッ 「ふふ、披露宴楽しみだね」 「うん、楽しみ〜」 都内
いつもあなたのそばにいたい 第６７話 2年終了
────更に1年後、2024年5月31日 ようやく、2年の名古屋勤務、終了の日を迎えた。 「やっとこの日が来たな」と、モーニングコーヒーを淹れながらヒロさんは言う。 「うん、長かったような短かったような……」と言うと、 「まさか、ひまり！ 名古屋に居たいなんて言わないよな？」 「ふふ、どうしようかなあ〜」と言うと、 「嘘だろ？」と焦るヒロさん。 「ふふ、んなわけないでしょう！」と笑うと、 「良かった」と朝から抱きしめられる。 今日で、２人の名古屋勤務は終了なので、 名古屋の皆さんとは、今日でお別れ。 今夜、送別会を開いていただけるようだ。 明日、2人で東京に帰る。 「本当に色々あったね」と懐かしむ。 「うん、色々あったな」 「でも、おかげで成長出来たよね」 「そうだな、2つ歳も増えたし……」 「だよね〜まだ、ウェディングドレス似合うかなあ？」 「大丈夫だよ、ひまりはまだ若いから」 「そうやって、ずっと褒めてね」 「うん」 とニッコリ笑い合う。 最後の朝礼でのご挨拶、 「皆様には、夫婦共々、大変お世話になりありがとうございました」とヒロさんが言ってくれた。私も 「お世話になりました」と言ってお辞儀をした。 パチパチと拍手が起こる。 「東京に戻っても皆様に教えていただいたことを大切にし、二代目になれるよう日々精進致します。本当にありがとうございました」 「ありがとうございました」と深々とお辞儀をした。 「頑張れよ！ 二代目」 「ありがとうね〜頑張ってね」
いつもあなたのそばにいたい 第６６話 新しく
そして、 その後、また新しくパートさんが入って来られた。 今度は、32歳の女性。 結婚されて、前職を退職されたようなので、私と同じく家庭との両立を図る為、時間短縮のパート事務を希望。 近い将来お子さんも望まれているようなので、もし妊娠されたら又辞められるかもしれない。 それでも大丈夫なように、パートさんには誰でも出来る仕事を回していただいている。 社員さんが多忙な時に負担を減らす為、手が回らないような簡単な作業をお願いするので、お互いの気持ちに余裕が出来る。 それが狙いなのだ。女性が働きやすい職場。 まさにSDGsの一環だ。 派遣社員だと派遣会社に派遣料が発生してしまうし、それなりのキャリアなので、時給が高騰してしまう。 なので、安価で時間短縮、簡単作業は割と年齢が上がっても熟せるのが人気だ。 ただし、5年を過ぎると正社員になるか、退職かの選択も出て来る。 今のところ、パートさんたちの希望としては、 60歳から65歳を目処に辞められる方が多いようだ。その歳からの正社員雇用だと、又カラダがキツイのが実情のようだ。 現場に来て初めて目で見て理解できることもある。 「今日からパートで入られます、岡崎さんです。よろしくお願いします」 「岡崎です。どうぞよろしくお願いします」とご挨拶された。 橘さんの代わりなので、私の隣の席だ。 「よろしくお願いします」と、ご挨拶してくださる。 「こちらこそ、よろしくお願いします」 ふんわりした雰囲気の方で良かった。 早速仕事をしていただくと、覚えも早く、とてもスムーズにされる。 ──良かった きっちりされているので、パソコン入力も速くて、 正確だ
いつもあなたのそばにいたい 第６５話 曲者
──────1年後 名古屋での生活も後1年になった。 私たちの愛は、変わらず続いていた。 しかし、必ず邪魔する者は現れる。 スムーズに行かないのが、人生だ。 パートのおば様が1人辞めたので、新しく又、 パートを募集したのだ。 そこに応募してきたのが、30代のシングルマザーだった。 最近まで大手企業で事務職として働いていて、未婚のまま子どもを産んだようだ。 父親のことまでは、踏み込んで聞いたりしない。 お金が必要だが子どもが小さいので、長時間は働けないので、パートが良いと言う。 しかし、この女性が曲者だった。 今朝ヒロさんは、朝現場に直行して、たまたま私が居る時間帯に会社に戻って来た。 「ただ今戻りました」 「お帰りなさい」と、言うと笑顔で見つめ合う。 私の隣りの席に座っている、そのパート女性の橘さん。 ヒロさんを見て、 「うわっ、イケメン！」と言った。 「名古屋にあんなイケメンが居たの？」と褒めてくれる。 「東京から一緒に来ました。あ、私が追いかけて来たんですけどね」と言うと、 「え？ 一緒に？ 追いかけて？」と聞かれたので、 「はい、私の夫です」と言うと、 「え？ 結婚してるの？」と言われた。 「はい」と言うと、 「ふ〜〜ん」と怪訝な顔で言われたので、良く思われていないのが分かった。 「紹介してよ」と言われたので、 「ヒロさん！」と小声で呼ぶと、 「ん？」と、にこやかに喜んで来てくれる。 「こちら、今日から来られたパートの橘さんです」 「
いつもあなたのそばにいたい 第６４話 再確認
──え？ ヒロさんって、こんなにもヤキモチを 妬く人だったっけ？ 「ん？ え、え？ ヤキモチ？」と言うと、 「うん」と素直に言うところが可愛い。 「ふふ、可愛い〜」と抱きしめる。 「可愛いって何だよ！」と拗ねている。 なので、ヒロさんのネクタイを引っ張って濃厚なキスをしてあげた。 ── 1度やってみたかったんだよね〜コレ 「きゃわいい〜」と言うと、 「それは、やめろ！」と笑っている。 「ふふ。そんなわけないでしょう。いつもヒロさんのことばかり考えてるよ」チュッとすると、 「嬉しい」 やっぱり、「きゃわいい〜」と言ってしまった。 すると、熱い熱いキスを落とされた。 「ふふ」 ──はあ〜トロける〜 今日は、週末だし、絶対あれだな…… 朝までコース！ だな。 そして、又一度言ってみたかったことを言ってみた。 「旦那様、先にご飯にする？ お風呂にする？ それとも……」と上目遣いで見上げると、またキスをしたヒロさん。 「ふふ、ごめん。ご飯にしよう！」と私が言うと、 「もう〜〜」と笑っている。 一緒にご飯を食べて、一緒にお風呂に入る。 いつまでも、変わらずラブラブ。 なのに、どうして浮気だなんて疑われた？ と思った。 湯船に浸かりながら、 「ヒロさんこそ、浮気なんてしてないでしょうね？」と言うと、 「してないよ！ あ〜でも……」と言う。 「え？ したの？」と聞くと、 「違う違う、今日現場近くのおば様に、挨拶したら『お兄さん、凄くイケメンね』って言
いつもあなたのそばにいたい 第６３話 名古屋初出勤と次の計画へ
1週間、あっという間だった。 「あ〜明日から仕事かあ〜」とヒロさん。 「うん、現実〜！」 残り1日だけは、新居でゆっくりした。 ──── 名古屋初出勤の日。 披露宴のお礼を言いながら、皆さんにお土産を配る。 本来は、夫婦違う部署に配属されることが多いのだが、私は初めてのパート採用の１人になったので、ヒロさんと同じ工事部に配属された。 パートになった、おば様たちは、もう電話を取ることがない条件なので、その代わりの要員でもある私が電話を取る。 東京本社や聞き取り調査に行った横浜支店からの電話の時は、お相手の方が知り合いだと、 「あら、お久しぶりです。お元気ですか？」と、つい話し掛けられる。 不思議な感覚だが楽しい。 私は、変わらず事務仕事をさせてもらっている。 ただ、勤務時間が9時〜3時と短くなって、残業なしで帰れるのも嬉しい。 ゆっくり家事が出来る。 今まで手抜きだった料理や掃除も、きちんとしたいから、私の働き方には合ってると思う。 しかし、お父様には『いつでも社員として、戻って来て！』と言われている。 朝は、ヒロさんと一緒に出勤して、ヒロさんは、現場に出てしまうことが多いので、私は時間になれば先に帰る。 ゆっくり買い物をして帰る時間があるのは、嬉しい。 新婚旅行から帰った後の残っていた荷物を全て片付ける。 洗濯物を畳んで、アイロンを掛けたり…… 今まで、ゆっくりすることがなかったので、時間に余裕が出来たことが何より嬉しい。 そして、まだ気が早いが、次は、2年後の東京での披露宴の計画を立てようと思った。 社長であるお父様の人脈を考慮すると、出席
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